takagi-iin@fukaya – ページ 6 – 高木医院

ビアのみ野球大放談
#2022.08.21 マリンズ戦

蒸し暑い日が続いていたが、今日はからっとした陽気で試合開始時気温は既に下がってきて25度程度。観戦日和が続いている。イーグルス先発はサンデー藤平。最近はいわゆるショートスターター起用で好投し80球を目途に降板するのだが、もともと先発完投型でありそろそろ100球になるのではないか。対するマリンズ先発は小島でまたまた苦手左腕だ。結局打線が課題ではあるのだが、昨日フォームがおかしい松井も気になるところ。近頃セットアッパーが固定されていないだけに後半もつれる可能性がある。

ポイント

4回裏

やはり予想通りの投手戦というか貧打戦。一死1塁で島内の打球は得意の定型左への流し打ちライナー。三塁手安田が右へダイビングキャッチで会場が大いに沸くが、こういうのはいつもどうだろうと思う。場面としてはダブルプレー体制の中間守備。どういうデータがマリンズに入っているのか、それとも安田個人の判断か不明だが元々の安田の守備位置が左線に近すぎるんですよ。しかもダブルプレー狙いで遊撃手は二塁に寄るし、左打者だから更に右だ。過去のデータから島内の定型は左線上はほぼないんですね。全て三塁手定位置をまっすぐ超える当たりかやや右つまり三遊間のライナーが圧倒的に多い。こんなの現代野球ではデータがあってシフト決めるのは常識の常識で何で?こんなに左なのか首をかしげる。もう一歩余り右に居ればダイビングは不要、したがってファインプレーにならないでちょっと横に行って捕球するくらいの普通のプレーだ。外野守備でも時々言うが出足が悪く、足が遅い野手ほどダイビングキャッチになりファインプレー扱いであるが、福本豊ならゆっくり普通に構えて捕球しているはずだと思うことが多々ある。まあ今日のように盛り上がりに欠ける試合内容ではたまにはよいかもしれないが、玄人はみんな気づいているつまらない凡プレーだ。

5回裏

先頭のオコエが中前打。次打者大地がここで送りバント。最近極端なバントの連続はなくなったようだし、0-0で小島を打ちあぐねている状態ではバントはありかなとしぶしぶながら納得、でも走者オコエだしスチールがよいのではなどと思慮していたら、その後小深田の適時二塁打が出てまずベンチの狙い通り先取点。作戦勝ちだ。それにしても茂木は左投手全く打てなくなった。長距離打者が少ないイーグルスでは必要な存在で、8番打ってる場合ではないでしょう、キャップ。

7回表

藤平はやはり80球降板であったが今日は勝ち投手の権利を得てるからよかったね。本拠地初勝利になることだし。さてこの回先頭の山口が四球で歩くとマリンズベンチはすかさず代走和田を送る。次打者初球にすかさず盗塁を試みる積極策がアウトになり万事休す。今日はイーグルスのバント策の勝ちとなったが、私はプロ野球を観に来ているのだからマリンズのような積極作戦でワクワクドキドキしたいと思う。

9回裏

結局ゼロ封リレーでクローザー松井へ繋ぐ投手リレー。昨日のフィジカルが妙に気になっていたが今日は全て修正されていて元の出玉が見えない松井に戻っていた。身体切れていて昨日はまっすぐ最速146kmにとどまったが今日は152kmまであり、これは打者は打てないね。結果1安打完封となる。次回は藤平もっと投げてよいのではないかな。

キーパーソン 27 おかじま たけろう

昨年見事なカムバックでレギュラーを再奪取。しかしながら今年はキャンプで原因非公表の体調不良になりその後しばらく練習にも姿を出さず。大分出遅れて戦列に復帰するがなかなか調子が上がらず、7月になって昨年のストライクだけを狙って打つ(本来当たり前だ)のを思い出したかヒットを増やしてきた。最近はほぼ5番右翼に固定されている。本来なら俊足を生かして12番を打ってもうすこし盗塁を増やしてほしいのだが、荷が重いかもね。

しかしそうすると彼の売りは打撃だけしかも打率以外数字でアピールできなくなるのでちょっと苦しい。イーグルスの外野はレギュラー争い激しいし、同じようなタイプの打者が多いため当たらなくなるとすぐベンチになる。やはり老け込むにはまだ早いから持ち味である好走とチャンスに強い打撃を披露して欲しい。そうそうマリンズの中村奨吾のように。

がんばれ!岡島

ビアのみ野球大放談
#2022.08.20 マリンズ戦

厳しい残暑が続く仙台だが、夜は大分涼しい感じでナイターには丁度良いくらい。他の球場では味わえないくらい快適な環境である。昨日負けで相変わらず3連戦の初戦が獲れないので今日明日は負けられないプレスが続くなか、田中が先発。最近はコントロール重視のあまりかワイルドな投球がみられず球に勢いがなく連打される場面が多い。そしてマリンズ先発はロメロでまた左腕だ。打てない打線は少し改善方向だが・・・。

ポイント

嫌な予想通り5回までロメロにノーノ―のイーグルス打線。田中は落ちついた投球で零封。ロメロをどう打ち崩すかがカギになりそうだ。

6回表

0-0で迎えた6回、最近当たりのあるマリンズ4番山口が先頭で中前打。次打者佐藤は送りバントだが何を焦ったか田中が野選、無死12塁で更に続く岡がバントをすると何と大地が連続で野選。更にそれが悪送球となり初得点を許す。こんなの観たことがない。その後安田の犠打で2点目。今日のロメロの出来からは、もはや試合終了、つみ!の様な雰囲気に球場全体が包まれる。

6回裏

ところがだ。小深田がついに右前に初安打。しかも次打者大地の初球にすかさず盗塁と積極的な攻撃を仕掛ける。大地が名誉挽回の連続右前打で小深田は本塁帰還。あっという間に二人で得点は素晴らしいし、相手はひどく動揺するよね。昨年までのイーグルスにはまずあり得ない光景だ。この辺りは西川の加入効果が絶大で小深田個人は今季盗塁17個と絶好調だ。そして浅村が気合の左線二塁打。ここでマリンズ名手茶谷が送球で球が手につかず?思いっきり悪送球。あっという間に同点になる。なおも無死3塁で4番島内が彼らしいチャンスを逃さない打棒を魅せつける。打った瞬間にHRという当たりで計4得点に。更に更に二死後からオコエの彼らしくない喰らいつくような左前打。明らかに狼狽えるマリンズはバッテリーエラーでオコエは二塁へ進む。続く渡辺佳明が低いボール球にこれも喰らいつくようなしぶとい中前打。レービーでクロスプレーになるがオコエはスピードの落ちないスライディングで見事なホームイン。この回一挙5点で試合がひっくり返る。絵にかいたような理想的な攻撃をみせて試合を決定づける。

9回表

イーグルスは定説通り守護神松井を送る。しかし身体の切れが悪く全て上体が開いた投球。彼の一番の持ち味である球の出所が分からない投球が分かってしまう投球になっている。よほど疲労が蓄積しているのかもしれない。しかしマリンズ打線は三者凡退でゲームセット。明日以降の課題は松井かも。

キーパーソン 4 おこえ るい

もう再起不能ではないかという昨年の負傷から見事というか、相変わらず気にしていないというか本日初スタメンで初安打。これも相変わらずだが球を引き付けて打つことができないのが彼の最大の難点で、どうしても打点が前で安打がでにくいのであるが今日は気合の初安打と華麗な走塁を披露した。このままスタメン定着するようなら攻撃に勢いがでるが、今まではこのまま続かないのがおこえである。今年はどうか。もう後がないことは流石に本人も分かっていて、厳しいイーグルスの外野手争いに入ってくれれば優勝の二文字が見えてくるかも。

頑張れ、オコエ!

イーグルス時評6 #2022.08.19
イーグルス史上最強のエースはそれでも三振を獲りに行く!
ー則本昂大の投手人生ー

基本情報
則本昂大 のりもとたかひろ K-
1990年12月17日生 31歳
身長178cm 体重82kg 公表
投手 右投左打

2012年 三重中京大学からイーグルスがドラフト2位指名、入団。
2013年 田中将大などがいる中、新人で開幕投手になる。この年は15勝を挙げイーグルスのパリーグ優勝に貢献。日本シリーズでは新人ながら第1戦で先発するなどイーグルス初の日本一に大きく貢献し、パリーグ新人王獲得。
2016年 4年連続開幕投手を務める。
2017年 8試合連続2桁奪三振のNBP記録を樹立。
2018年 5年連続奪三振王となるが、右肘を痛めてオフに手術。イーグルスと7年契約し生涯楽天宣言。
2022年 自身7回目の開幕投手を務める。

高校時代は甲子園出場などの経歴はなし。大学は三重中京大学で正直野球の名門とは言えない大学に入りエースとして活躍、三重学生リーグ時代からその剛速球をもって「三重中京に則本あり」と言われていた。リーグ通算成績は33勝0敗防御率0.56と圧倒的なものであった。因みに同大学は則本の卒業とともに閉校となる。つまりアマ時代はほとんど表舞台に出てこない投手であった。ドラ2指名は則本の実力を正しく評価していない縮図であろう。しかし入団して間もなく当時の星野仙一監督が目を付け1軍帯同はおろか2月キャンプ中に「開幕投手は則本だ!」と言い放つ事件?が起きる。全国的にはまだ無名の則本をあの星野が指名するのだから世間は驚いた。そしてその言葉通り開幕投手になり、惜しくも敗戦投手になるがその年見事15勝をあげイーグルス優勝の立役者の一人となったのは皆の知るところだ。

さて則本についてはどんな投手かと訊かれて答えられないイーグルスファンはいないはずだ。打者に対して強い闘志を全面に出したまっすぐ主体の投球スタイルは強くファンを魅了する。そしてたとえ球数が多くなろうとも三振にこだわるダンディズム。意識して三振を奪う投球は無駄があることは百も承知でしかしながら本人、ファンは勿論同チームの選手だけでなく相手チームまで、果ては監督を含めた首脳陣までその美しさは深く陶酔させるものを持っている。平成の奪三振王は彼なのである。ここで則本の今までの成績を振り返ろう。

引用:NPB.jp 日本野球機構HPより

数字的にやはり目にして一番気になるのは、2019年に2桁勝利が途切れたところ。この年は右肘の手術の影響でキャリア最低の12試合5勝に終わっている。数字に著明に出たのはその通りだが、実はきちんと生で観戦していると気づくことがある。その前年までつまり2014-2018年まで5年連続奪三振王であったことは印象が強いファンが多いであろうが、ちょっとニッチな数字、三振奪取数/被本塁打数比を観てみよう。これは一般に三振を多く獲る投手はいわゆるポカ球、好投していても突然HRを打たれることはよくあるものでそれで調子ががくっと崩れたりする。則本は結構典型的で好投していてもポカっと一発打たれるなあという試合が多い。そこでこの数値。勿論値が高い方がポカ球が少なく三振が獲れる投手ということで評価がよい。2014年以降で列記すると14.6→15.3→18.1→20.2→10.3→9.6→8.1→8.4となる。この数値は様々なバイアスがあり単変量解析だけでは事実と異なる可能性があることは百も承知で言えばほぼ私の観戦した時のイメージと合致している。つまり5勝に甘んじる2019年の前年2018年、5年連続の奪三振王を獲得した年から半減していることに気づく。よく数字を観ると奪三振数は187で多いが被本塁打数も18と最多であるので、ということはいかにポカ球が多くなったか分かるだろう。その後一桁に低下し続けるので近年のイメージはHRを打たれる投手になったということだ。とても哀しい結果だが受け入れざるを得ない。

でも、である。まっすぐで勝負が出来て三振が獲れるかっこいい投手、文頭の略歴から分かる通りイーグルスの球団史でエースと言われた岩隈や田中将大と比較して十分勝っている数字である。特に開幕投手選出回数と奪三振王については他の追随を許さずで、最高のエースと言える。プロの投手なのだから、凡人にはマネ出来ない観客を魅了する投球が絶対条件であり奪三振王則本はプロ的な投手なのである。プロなのだから視た感じも大切で前述の岩隈、田中は身長がそれぞれ公表191cm、188cmとエースにふさわしい体格なのに対して、則本は公表178cm、一般人と比較すると大きいがプロアスリートしかもエースとなれば小さい。因みに私の記憶では以前公表176cmと私と同じであったように想う。そしていつも観戦していて私よりやや小さいのではないかという感覚があるが未確認情報ですみません。それでも奪三振王なのである。そこに則本の凄さが凝縮されているようである。

今年の投球を観ていると、あるいは発言からは三振にこだわる姿勢は感じられなくなったし、上表では14試合登板で奪三振66だから以前の年から比較するとその倍くらいが年間奪三振数つまり132程度という平凡な数字になってしまう。願いわく「それでも三振にこだわって欲しい」のだよ。実際に三振獲れなくても獲りに行くのだという則本の打者に向かっていく投球に私たちファンは絶対的に惹かれるのである。則本の心中には彼が以前むき出しにしていた本能の炎がまだめらめらと燃えているのではないかと期待してしまうのは私だけではないはずだ。

ビアのみ野球大放談
#2022.07.31 ファイターズ戦

さあ後半戦に入り、1勝1敗で向かえたファイターズ戦。ここで勝ち越しできないようだとかなり苦しい。夏スタで週末ナイター開催になり、本日は天気よく子供たちが多数来場している中でのホーム戦。大事な試合になるが、イーグルス先発藤平は前回尻上がりによくなっていたが80球制限?で4回降板。今日は100球投げて勝ち星が欲しいところだが、満員のスタジアムで本拠地未勝利の右腕には少し荷が重いように思う。打線はサウスポー根本が先発でやはり左投手攻略が試合のキーになる。

ポイント

3回表

中島が絶妙なセーフティーからスチールと足で藤平を揺さぶってきたのに負けたのか、万波に四球を与え、一死12塁。続く清宮の当たりは右中間をゴロで破っていくが、打球は遅く普通は右翼がフェンス手前で捕れたのでは?という岡島のスロープレーで三塁打になる。次打者は近藤で巧く犠打を放たれ3点を失う。この辺りが藤平ついていないというか勝てない要因になってしまう。

6回表

前回の藤平降板の後もそうだったが、この試合は何故か60球で降板し、二番手安楽が大不調。投球練習からして大分手前にバウンドする投球などがあり駄目そうであった。最近の安楽は好不調の波がとても激しい。これでは交代する意味がなくなるもしくは二番手きちんとブルペンで見極めてないの?と不思議に思う。藤平があまりにも可哀そうだ。安楽は徐々に調子を取り戻した感じであったが3連打と犠打であっという間に1対5だ。今日負けたら大変だよと不安が脳裏をよぎる。

7回裏

6回裏にすかさず1点返したところがいつもと違うなと思っていたが、この回今日は振れている岡島の擦ったような左中間の当たりがフェンス越え。更に続く代打田中貴也の振り逃げでファイターズは宮西に投手交代。近年のイーグルスの特徴の一つが一線級の投手からはからっきし打てないが1.5軍のような投手からはがつがつ打ちますよっということで浅村の右前打、島内の三塁打へとぼこぼこ打線となる。まあこの三塁打は左翼今川のファンブルが原因ですが。久しぶりのホームでの打線大爆発で球場は大声援!ファイターズはBBの考え方がそうなんでしょうけど左投手のオンパレードでこの後北浦までつぎ込むが意味なし。この辺りが1軍の選手層がとても薄い感じがする。守備が乱れてきて悪送球が多くなり結局6点のビックイニングになる。だからバントやめようよ、石井さんあれっ、真喜志さんが犯人かなとけいくん。8回裏も望月から2点ゲット。いつもこの調子ならとっくに独走態勢に入っているのだけど。

キーパーソン 46 ふじひらしょうま

昨年は1軍登板なしで、近年はすっかり2軍定着した感がある。ドラ1での1年目は凄く期待させる投手でそのまま10年以上ローテ入りかと言われたほどだ。何しろ高校時代から四球がない。まっすぐは150kmをゆうに超えてスライダーのコントロールがよく苦労しないでストライクが稼げる。その後故障を経てフォームを2段モーションを強くした感じに修正されてからコントロールが定まらなくなる。昔の有銘みたいに頭が揺れて打者を翻弄するどころか自分がフォーム矯正にしてやられた感じだ。今年は開幕からリリーフでの1軍登板があり、先週からサンデー藤平として再デビュー。スムーズな止まりのないフォームにして球数制限の中よく投げているが四球ぐせがついてしまいそこから得点を許すパターンから抜け出せずだ。以前のようにストライクゾーン内で勝負できれば二桁狙える投手ではある。

頑張れ!藤平

ビアのみ野球大放談
#2022.07.18 バファローズ戦

記録的な大雨から一夜今日は綺麗な夏晴れになった。蒸し暑いが球場観客席はとても心地よい風が吹いていて非常に快適だ。イーグルスは絶不調からやや立ち直りつつあるのか、湿った打線が少しずつだが快音が響いてきたか。前半戦最後のホーム3連戦で7カードぶり!となる勝ち越しなるか、オールスター戦とその裏休みで気分一掃その後巻き返しに転じることができるか今日はかなり重要な運命の別れ時となる試合だ。オールスター期間は実はペナントレースに大きな影響を与えることが多いのは有名な話で、古くは赤ヘル快進撃、最近ではホークス後半独走などが強い印象がある。さてさて大事な試合だがイーグルス先発は久しぶりの藤平で果たして大丈夫か。対するバファローズは振れている中川、戻ってきた吉田、やはり怖いらおうの打線の主軸がたいそう魅力的で、キーパーソンはやはりらおうであろう。最近は昨年の好調時を思わせる大きな当たりが出るようになった。イーグルスは杉本要注意だ。

ポイント

2回表

比較的立ち上がりに苦しむことが多い藤平だが1回を無難に切り抜けた。迎える2回は吉田にビビり敬遠気味とも言える四球。らおうは甘い高め真っすぐを打ち損じて右飛で済んだが、その後まっすぐの制球が悪く四球2つでノーヒット二死満塁だ。当たっていない頓宮は三塁ゴロに打ち取って何とか抑えたが最近は四球で崩れるようになった。高校生時代から新人デビューの頃までは四球がほとんどない投手で売っていたのにフォーム改造してから特にまっすぐが高くなったし、スライダーが決まらない。今日は二段モーション気味のフォームからスムーズなワインドアップに変化していたが制球は変わりなく定まらずという感じだ。

3回裏

浅村が右前に運び無死1塁から4番島内が送りバント。2-1で序盤に目下チーム首位打者で4番に送りは流石に?マークだ。けいくんはサインではなく島内自身の判断ではという。そうかもしれないが島内の判断だとしてもやはり?だ。セーフティーの要素は全くなし。そして予想通りか続く大地が右前適時打と思ったが二塁走者浅村は3塁ストップだ。この辺りがちぐはぐで完全アウトのタイミングでなければバントしたのなら突っ込みだと突っ込みたくなる。そして一死13塁からたけろうまさかとは思ったがスクイズ失敗。そして結局この回無得点で終了。たけろうは送りも失敗率が高いんだよね。いくら外国人投手だからと言っても一死13塁を2バントで得点できずはやはりプロらしくない焦りとしかいいようがない。

5回表

徐々によくなってきていた4回1失点の藤平を81球でまさかの交代。この辺りもよく分からない采配。もしかして藤平は肩か肘に問題があるので球数制限があるのかもしれないが、だったら特にこの試合で先発はさせない方がよかったのでは?そしてその交代が裏目に出て2失点で逆転を許すことになる。こういうことしていると運に見放されるとよく鶴岡さんあたりが言っていたのを想起するね。やはり勝てないのかイーグルス。

5回裏

一死1塁で走者浅村が盗塁。完全にモーションスチールだが島内にバントするなよと言っているように聞こえた。イーグルスの立て直しの要因1つは大地の復調が大きいね。この日は4-4で全打席で出塁。力まない軸回転のスイングが戻ってきた。続く岡島右前打で2塁走者島内が杉本のレービーに捕まる。杉本は大地の右前打でファンブルしていたが見事な結果で取り戻してしまう。しかしながら今日はバファローズもちぐはくでその後二死23塁で暴投あり追加点を献上することに。

6回表には岡島が右直から二塁へレービーでダブルプレーというのもあり、後半はバファローズからツキは離れたようでイーグルス久しぶりの同カード勝ち越し!打線に少しずつ活気が戻ってきたことでよしとしよう。

キーパーソン 34 やまざきつよし

今年は既述の通り西川さまさま時期に完全に落とし穴に嵌り、その後レギュラーから外れることが多かった。最近は打撃に復調の兆しが見られることと、こぶちゃんの遊撃の守備がどうも問題が多いことより出場機会が増えるであろうと予想される。ただ本来のフルスイングは完全復活には至らず、今後は思いっきりの良さを取り戻してイーグルス後半巻き返しのラッキーボーイになってほしい。打てなくて悩んでいただろうがこれまでファーム調整は一度もなく監督は必要メンバーとして常にベンチ入りさせていたし、やれることをやろう精神があってヒットが現在まで14本しかないのに盗塁10は素晴らしい。個人的には西川とともに上位打線で1番山崎2番西川が理想であり長打力のあるスピードコンビで走りまくってほしいものだ。彼が戻ってきたらイーグルス必ずや復活だ。

頑張れ、山﨑!

IBDカンファレンス開催のご案内 「UC患者におけるステロイド治療最適化について」、「外来で見る難治性UCの病態と診療」

2022年9月22日(木)ウェスティンホテル仙台にて、IBDについてのカンファレンスを開催致します。

JR仙台病院 内視鏡センター長の横山大先生、ひだ胃腸内視鏡クリニック院長の樋田信幸先生が演者としてご出席されます。

横山大先生
「UC患者におけるステロイド治療最適化について」

樋田信幸先生
「外来で見る難治性UCの病態と診療」

私は、座長を務めさせていただきます。是非、有意義な会にしたいと思っております。

感染状況に応じてハイブリット開催に変更する可能性がございますので、ご承知おきくださいますようお願い致します。

ビアのみ野球大放談
#2022.07.10 ライオンズ戦

少し戻り梅雨の仙台だったが、本日は真夏の天候で30度越え。16時から試合開始でちょうどよい気温になりそれはよいがイーグルスは絶不調と言ってよい。本日は早川-興座の両先発で2週間前の再現対決。そろそろイーグルス打線爆発の気配はあるが、外野を左から島内-西川-岡島でスタート。この外野陣は少し危険な匂いがするのだが。

ポイント

1回表

また山川にやられる。コース的にはかなり低めのスライダーだがボールに切れがないのか簡単に左線に運ばれて二塁打。島内からの送球が遅れる間に一塁走者森が一気に本塁生還。ライオンズは以前より外野が甘い場合は長打で走者が積極的に次の塁を狙うのは有名な伝統だ。昔々日本シリーズでクロマティ―が怠慢送球している間に走者が一気にホームインした場面は物議を醸した。おんなじですね、元ライオンズの石井さん。そして次打者外崎に外角の変化球をいとも簡単に左翼席まで運ばれる。立ち上がりの速攻というより早川不調とみる。その後またもや山川にHR浴びるなど5回6失点となる。

5回裏

西川の二塁ゴロを名手外崎が悪送球。西川の足を恐れてのこと、この辺りは昨年にないメリットで西川畏るべしだ。その後がツキがないのもあるが小深田以前から指摘のコツンミートなのでショートライナーを好守され、浅村まで同様の振り切らない煮え切らない打ちからで三塁直。島内珍しく見逃し三振と続いて得点できず。強く振り切って!お願い!

6回裏

二死から大地が四球を選び、茂木が二塁打で23塁となり再びチャンス到来。今日の収穫は茂木でやっと本来のフルスイングが威力を増してきた。4-4で2本塁打はこの貧打線において今後上位打線に入れるしかないでしょう。打席には炭谷に代打田中貴也。どうして?捕手だから捕手の代打を考えているのだろうが、既に4点差このチャンスをものにする気概があるなら代打は他にもいっぱいいて川島、山崎、内田、武藤、辰己他が残っている。田中は思い切りよい打撃をするがここはプレスをかける意味でも実績ある野手を代打に送るのが普通でしょう。案の定代打田中を観てからライオンズはマウンドに左の公文を送る。これだと代打の代打で右打者出すのが躊躇われるよ。その辺りをライオンズに見透かされてるわ、実践の前に既に勝てない感が漂う。

9回裏

7回裏8回裏と続けて好機に主軸浅村、銀次がダブルプレーで得点ゼロが続く。続く最終回先頭茂木がHRで意気が上がる中、二死23塁まで攻めるも島内左飛に倒れる。ここも中軸が打てず、これだと勝てないなあ。今日は11安打でやっと二桁かと思ったが好機を潰す拙攻でこのままではBクラスどころかファイターズと最下位争いが目に浮かぶようだ。

キーパーソン 54 わだ れん

ジャイアンツで将来の4番打者といわれた長距離砲だが、何故かイーグルスへ移籍してきて早3年経過。初年度打てないし守れないことが発覚しその後1軍での出場機会がほぼ無かったが相変わらず2軍での活躍は将来を期待させる。今年はオープン戦でHR連発して大活躍、オープン戦だからねえと言われたが、少しは打ちそうな気配はあり開幕レギュラーの座を勝ち取ると何と無安打で2軍落ち。そしてその後はやはり2軍で大活躍の正に1.75軍長距離砲。守備がほぼ出来ないことを考えるとちょっと将来的には厳しいと思う一方でHRが打てる打者としては魅力があり捨てられないかもね。20本くらい1軍で打てたらすぐにでも4番なんだけど何が足りないのだろう。

頑張れ、和田!

ビアのみ野球大放談
#2022.06.26 ライオンズ戦

仙台は気温30度を超えてすっかり夏本番モード。野球観戦はこれくらいの方がビアが旨いし盛り上がる。後半戦はファイターズにしか勝利してないイーグルス。今日負ければまたまた3タテ喰らうことになるし、貧打線はますます貧打になってきて絶望的になっちゃうよ。投手陣は何とかゲーム作っているんだから、打線が爆発とまではいかなくても少しは点数取ってやんないと投手陣嫌になる。今日は先発早川で勝たないと負け数が勝ち数を上回る。自信をなくすようなことはないようにしたいよね。

ポイント

2回裏

先頭打者島内の当たりは二塁後方の小飛球。名手外崎がダイビングキャッチし一死に。この辺りがライオンズ守備力での貢献が大きいなあ。次打者銀次が四球であったことを考えるとピンチの芽を潰してる。やはりライオンズの二遊間は源田を含めて日本トップクラスだ。

3回裏

先頭大地が二塁打。最近やっと鋭い振りが戻ってきた感じだ。無死二塁からまだ3回だというのに次打者太田に送りバント!しかも捕邪飛で失敗に終わる。えっまだ3回なのに?無死二塁で?一死三塁にして1点だけ取りに行くということでしょうか。まずは先取点ということでしょうか。ここはあわよくばビックイニング狙いで強硬策でしょう。ビックでなくても強打で1点でもよい。こんなところでバントしかも結果的に失敗では相手にみくびられるでしょう。石井さんちょっと病的超弱気采配。満員のヤジ禁止の球場でヤジが飛び出す。

そしてこういうことをしているとチャンスのあとはピンチなのだ。4回表に山川が通算200号ソロアーチ。早川は0-2から高めのカーブ投げることないよね。捕手は低めに構えていたから制球ミスということだが。そして6回表にも山川に2打席連続HRを浴びるがこれも

真ん中やや高めのまっすぐ。最近の早川はどうもボールが高いのが気になる。疲労蓄積がありそう。今日の山川は四球でもよいのにね。しかしかなり強い逆風をものともせず左翼席中段まで運ぶ山川の打球の凄さに球場内どよめきと共に感動の嵐が吹き荒れる。

7回裏

もう1回くらい神様はチャンスを与えるはずだと祈っていたら、先頭島内、続く銀次の連続安打で無死12塁だ。次打者辰己だが、一抹の不安が脳裏をよぎる。まさか権藤権藤あめ権藤ならぬバントバントまたバント作戦では?辰己はバント上手くないし、イーグルス貧打線の中ではまだ当たってる方なんだが。そして同点狙いバントでやはり相手にみくびられるよ。私の読み通りというかライオンズの読みも一緒で、辰巳は何とか三塁側にバントしたが投手寄りになり投手興座は素早いバント処理から三塁フォースアウト!これでは勝てないと嘆いていたところ、次打者岡島の当たりは二塁手左への強烈なゴロ。これを外崎がまたもや好捕からのアンダートスで二塁フォースアウト!スーパープレイがもう1つ出たらこれは勝てない。更には二死満塁から代打田中貴也の当たりは一塁直。こういう流れではツキも離れていくという典型的な試合展開でした。

権藤権藤あめ権藤 あめあめ権藤あめ権藤

バントバントまたバント またまたバントまたバント

打てない打てないまた負ける またまた打てないまた勝てない

ありがとうございました。

キーパーソン 8 たつみりょうすけ

昨年はイーグルス初となる外野手ゴールデングラブ賞を受賞。ほぼレギュラーの座を獲得したようだ。石井監督は好みの選手なんだろうね、多少不調でも我慢して起用している。だがいろいろと課題が多い選手である。まずその得意といわれる守備。打球に対する第一歩の反応が悪い。西川が加入したため彼と比較すると非常によく分かる。出足が悪いので捕球は結構ファインプレー扱いになるが西川なら難なく捕っていたんじゃないのと思われる打球処理が多い。現在コーチやってる牧田が現役時代に出足が悪いためナイスキャッチといわれることが多かったのを思い出すが、牧田ほどの出足不良ではないにせよもう少し改善の余地はありそう。打撃は毎年.220台の打率を少なくとも.250以上にしたい。特にインローにめっぽう弱いのはこれから更に飛躍するためには修正しなければならないでしょうね。関西大学リーグ時代は高打率で安打数が多いことで有名であったがプロになったらどちらかというと一発ありだが打率悪い打者になった。監督は1番起用を理想としているようだが、もう少し出塁率を上げて盗塁数を稼ぎたいところだ。

頑張れ、辰己!

イーグルス時評5 #2022.06.20
番外編・外国人野手列伝
ーichibanワクワクさせてくれたのは誰だ?-

今シーズンペナントレースは早くもイーグルス60試合を消化。交流戦スワローズ優勝でセリーグでは独走態勢に入り、タイガース2位で大きく巻き返した。この2チームについてはセの勢いを感じたがラスト3チームはセが独占。差は縮まったがやはりパリーグチーム優位の結果となった。イーグルスは近年キーポイントである交流戦大丈夫?という展開から、何とか交流戦勝率5割を維持し改めてパリーグ首位を奪取した。しかしながら相変わらずの貧打問題が大きく影響し、本当に強いのかイーグルスという疑問がどうしても首をもたげるシーズンである。とにかく打てない。点が取れない。何せ試合がつまらない。プロなんだからファンを楽しませる試合をしてほしいものだ。ひどい得点力不足に悩まされているが、浅村は現在打点トップ通過。それ以外の打者が点取れない事態で、大きな原因の1つが外国人打者の長打不足である。長打不足というかろくに出場すらしていないのだから、勿論HR数や打点が伸びる訳もない。毎年この時期に外国人野手の総評をするのが常であるが今年は書く内容に乏しい。んでもって以前はワクワクさせてくれた人いたよねえということで歴代外国人で日本人にない魅力をたくさん放っていた人たちの代表格の話をしよう。

まず日本プロ野球界において外国人野手を入団させる意図をはっきりさせておこう。通常は下記のものだ。

  1. ① 日本人野手よりパワフルであるので、打撃において即戦力として長打力特にHRによる得点力アップを期待

  2. ② 走攻守において現在在籍する野手より優れている。つまり外国人である必要はないが、現状で獲得できる優秀な即戦力になり得ることを期待。しかし主に打撃を優先していることが多いが①と区別すると長打力がなくても中距離打者として優れていることを意味する。

  3. ③ 主に若手選手で現在まだ戦力とするには乏しいが、育成することにより数年後にはいずれ主戦力になることを期待。そして主にはやはり打撃力を期待している。

くらいでしょうね。そして①から③では圧倒的に①の期待で外国人野手を獲得してきた経緯がある。以上を踏まえて外国人野手の魅力は何ぞや?と問えば私見では「日本人にはないスケールの大きさで特にパワフルな打撃で我々日本人をわくわくさせてくれること」と定義したい。時に守備が下手くそとかどん足とか酷評される外国人がいるが、プロであるからしてそんなのあまり関係なくむしろご愛嬌であり、通常誰もができそうにない強烈な打球をかっ飛ばせればそれで充分魅力的である。

それではイーグルス創成時代から順に私がわくわくさせられた愛すべき外国人達を述べよう。おっとこの文章はイーグルス時評なのだからその前に一応今年の外国人について分析したい。

12 ホセ マルモレホス

まず登録名から気に入らないのだが「マルホレホス」そのままである。この名前を覚えてくれたファンは何人いたのかなあ。私は親しみを込めて「マルちゃん」と呼んでいる。

昨年3Aでは打率.338HR26OPS1.111と圧倒的な存在感を示し、今年からイーグルスに。ただ昨年メジャー昇格後のマリナーズではほとんど活躍できていない。

開幕当初は変化球を観ることができるので日本でも活躍できるかもと評価していたのだが、どうもボールの見極めができるというよりは打てない球には手を出さないだけで当たれば一発のパワーはあるのだが、まず単純に当たることが少なすぎる。現在打率.206HR6ではまあちょっと難しい。あとはこれは個人の嗜好レベルだが、HRが結構芯を喰ってなくても入っちゃうので弾丸ライナーでもなくアートと言われる大飛球でもなくどうも美しくないのも魅力を感じない。ガツンと芯で打った本人が100点というような当たりを観てみたいものだ。

42 クリス ギッテンス

昨年のカスティーヨに続き初出場の試合で故障退場した。調整不足か張り切りすぎか、はたまた不可避な怪我なのかよく分からないがこの手の人はスポーツ選手に限らず仕事運がない人と烙印を押したくなるのである。それ以上の評価の仕様はなく、現在の日本プロ野球のシステムでは解雇になる確率が高い。イーグルスに生き残る可能性因子としては28歳と若いこと。ある程度育成していくつもりがあったのでしょうからね。

以上2選手である。どちらも期待はあまりしない方がよく、イーグルス貧打線の救世主とはなり得ない。本来浅村に続くHRが打てる打者を期待しての獲得だから私は更なる外国人補強がよいと思う。少なくとも国内から補強するよりは難しくないであろう。ロビンソンカノあたり捕まえてくれば少しは盛り上がるよ。もう1つはジャイアンツのウィーラーを取り戻すのがよいかも。

さてさて。過去の記憶に残る外国人野手を並べてみよう。

55 リック ショート 2006-2009年 “リックショート*3!”

” 2005年イーグルス立ち上げの翌年、ライオンズをクビになったホセフェルナンデスとともに入団する。ホセはHRの魅力はあるが大味でとにかくスライダーや縦の変化球が打てないのだが、リックはまっすぐは勿論変化球特にスライダー打ちを得意にしていたと思う。それ以外もフォークをバックスクリーンにHRしたりしていて変化球の対応力は満点。2004年マリンズに在籍していた時も打率.304と日本で言うシュアな打撃であったがHR12本と少ないことが気に入らなかったマリンズ首脳陣が退団させた。イーグルス時代は打率.314-.330-.332-.255で最終年は故障のための不振であるから省けば素晴らしい打率だ。首位打者1回、打率2位1回、打率3位1回ですよ。その割にはイーグルスでも首脳陣評価はあまり高くない感じであった。確かにHRは少ないが上記の入団させる条件②を十分に満たしている。スタンドインはしないけど二塁打はいつもパ上位の多さで鋭いライナー性の当たりを連発し数多くわくわくさせられた。この頃楽天球場はフィールドが今より大分広かったもんね。故障を治してもう1年観たかった外国人であったが2009年時点で38歳、引退を考えていた。またユーティリティープレーヤーで左翼の他内野を遊撃手以外全て守れる。ショートだがショートは守れないと揶揄された。そして守備も堅実で上手い。2008年は左翼手でベストナインに選出されるほどだ。練習好きで生真面目、誠実。現メジャーリーグダイヤモンドバックスの打撃コーチ。飯田哲也引退試合での「飯田さん、頑張るから・・」は世界を感涙させた。2006年田中将大の新人王、2007年の岩隈21勝で六冠達成などは打線でのリックの貢献が非常に大きいと考えている

5 フェルナンド セギノール 2008-2009年 “セギノール!連呼”

イーグルス史上初の超日本人クラス外国人と言えばセギノールだ。イーグルス所属前のファイターズ時代が全盛期であったが、当時山崎武以外長打力に乏しかった楽天打線で身長193cm体重90kgの大きな身体をフルに使い爆発的パワーで強大HRを連発した。2008年は8月からの加入であったが、39試合で打率.324HR13打点40と大暴れ。翌2009年は持病の腰痛を悪化させて本来の打撃はできなくなった。しかし特に生で観た時のそのスケールの大きなHRはファンを強く惹きつけたことは間違いない。左右打でどちらの打席でも長打力があり左右でのHR記録は枚挙にいとまがない。欲を言えば全盛期の彼を生で観たかった。

25 アンドリュー ジョーンズ 2013-2014年 “AJ!連呼”

イーグルスの球団史において、2012年に立花陽三が球団社長に就任し、日米問わず主にスカウト活動を開始したことは大転換点である。就任直後に得意の英語力を武器に渡米しニューヨークヤンキースに太いコネクションを作り秋季キャンプからアンドリュー、マギーを引っ張り、その後ウィラーやユーキリスなどを次々と獲得した。また初年度は斎藤隆投手をも故郷仙台のイーグルスへ入団させることに成功する。従来の日本プロ野球界の外国人獲得法と明らかに違うこの手法は当時他の球団編成スカウト部門に大きな風穴を開けた。また2013年ドラフト会議の1位抽選で5球団競合の松井裕樹を引き当てている。

さて、AJことアンドリューはメジャーリーグ通算本塁打434、ゴールドグラブ賞10回、オールスター選出5回のスーパースターである。アトランタブレーブス黄金期で14期連続地区優勝の後期に主軸を務めた走攻守そろった大スラッガー。このレベルの人が日本にしかも仙台に来るとは思ってもいなかった。イーグルス入団後は既に全盛期を過ぎていたわけであるが4番に居座ると対戦投手はビビりまくり四球を連発した。2年連続四球王。2年連続出塁率.390超。打率は低いがHRは2シーズン計50本を記録、得点力アップに大きく貢献した。また2013年は5番にマギーが座り、アンドリュー四球その後マギーが打点というケースが非常に多く、強打者2人は相加相乗的な攻撃力になることを実証した形だ。AMアベックホーマーは圧巻で、米国風にいえば観客全員スタンディングオベーション、日本風にいえばよっ千両役者!であったことが今となっては非常に懐かしい。この2人が2013年のイーグルス日本一の立役者であることは誰も異論はないであろう。またとても魅力的なのはアンドリューのHRだ。打球が非常に速いので打った瞬間に入るというのはこのことだ。しかもストレート弾道で緩やかに伸びてセンターから左方向外野席まで一直線に飛んで行く。次のマギーはどちらかというとドライブがかかったライナーで左翼超えのHRが多かったので対照的であった。これくらい打ってくれると野球観戦は楽しいね、石井さん。

3 ケーシー マギー 2013年 “マギー!連呼”

上述アンドリューとの主軸でわくわくさせてくれたもう一人。1年しか在籍しなかったが、本物の現役メジャーリーガーとはこういうものだということをファンに知らしめた。実際には打率、HRともアンドリューを超えていて数字的にはまだ若かったマギーがかっ飛ばしていた場面が多い。力強いドライブのかかったライナーで二塁打も多かった。息子さんの病気の件で帰国したが日本に戻るならイーグルスにと語っていた律義さが日本人のようであった。

他にもアマダ―、ペゲーロ、ブラッシュなどは素晴らしいHRで魅了されることが多かった。またイーグルスでは活躍できなかったが立花社長の尽力でメジャーリーグの大スターである晩年のユーキリス、ゴームスが入団して一時ながらわくわくさせてくれた。ウィーラーは仙台にそしてイーグルスに馴染んで副主将に選ばれるほどチームやファンに溶け込み愛された稀有な外国人だ。繰り返すが彼は戻ってきてほしいなあ。